白内障手術を検討する際、気になることの一つが、費用面ではないかと思います。
白内障手術費用に関する大きなポイントは、「眼内レンズの種類」と「保険適用の有無」です。
まずは、次の図をご覧ください。
白内障手術費用には、「保険診療」「選定療養」「自由診療」という3つのカテゴリーがあることが、お分かりいただけたかと思います。
眼内レンズの種類から見ると、次のようなカテゴリーになります。
つまり、お選びになられた「眼内レンズの種類」で、「保険適用の有無」が変わってくるということです。
単焦点レンズは健康保険適用です。
白内障手術費用、眼内レンズ費用及び検査、投薬も保険の対象となります。
保険診療の場合、年齢や所得に応じて、自己負担額は1割・2割・3割に分類されます。
ご自身の負担割合については、厚生労働省「医療費の自己負担」で、ご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info02d-37.html
単焦点眼内レンズを用いた白内障手術を受ける場合、次のようになります。
69歳以下 | 70歳以上 | ||
3割負担 | 1割負担 | 2割負担 | |
片眼 | 約50,000円〜60,000円 | 18,000円 | 18,000円 |
両眼(同月内) ※高額療養費利用の場合 |
約80,000円〜90,000円 | 18,000円 | 18,000円 |
※上記の金額はおおよその目安になります。お持ちの健康保険や高額療養費制度の利用によって実際にお支払いいただく金額は変動いたしますので、あらかじめご了承ください。
高額療養費制度とは、医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、適用となる制度です。
そのため、両目とも白内障手術をご検討されている方は、同月内に手術を受けられた方が経済的負担を少しでも抑えることができます。
単焦点眼内レンズを用いた白内障手術を受けられる前に、あらかじめ医療機関に「限度額適用認定証」を提示しておけば、窓口では限度額までの支払いで済むことも、重要な点です。
自己負担額は、前年度の収入などによってお一人お一人異なりますので、詳しくはご加入されている保険者(社会保険の方は保険証記載の保険者・国民健康保険の方は各市町村窓口)にお問い合わせください。
また、厚生労働省と全国健康保険協会の方から高額療養費制度についての詳しい説明がホームページで公開されておりますのでこちらをご参照ください。
生命保険または医療保険など各種任意保険にご加入の方は、白内障手術を受けた場合に給付金が支払われるケースがあります。
ご加入されている保険内容によって実際の給付内容は様々ですので、できましたら白内障手術を受けられる前に各保険会社にお問い合わせいただければと思います。
なお、当院で行っている白内障手術は日帰り外来手術で、日帰り入院手術には該当しませんので、ご確認される際はご注意ください。
多焦点眼内レンズを用いた白内障手術費用は、お選びいただいた多焦点眼内レンズが選定療養対応かそれ以外かによって異なります。
主な多焦点白内障眼内レンズを用いた場合の比較は、以下の通りです。
名前 |
テクニス マルチフォーカル |
レンティス | |
レンズ | ![]() エシェレット回折 |
![]() 分節状屈折 |
|
レンズ費用・片目(税抜) | 180,000円 (税込198,000円) |
400,000円 (税込440,000円) 乱視用400,000円 (税込440,000円) |
|
医療対象 | 選定療養 | 完全自費 | |
白内障手術総額・片目 |
レンズ代+健康保険 一部負担金 |
上記のレンズ代に含まれる | |
見やすいところ | 遠 | ○ | ○ |
中 | △~× | △ | |
近 | △ | ○ | |
乱視矯正 | × | ○ | |
読書・スマホ | △〜○ | ○ | |
パソコン | ○ | ○ | |
ゴルフ | ○ | ○ |
名前 | ファインビジョン | ファインビジョントリウムフ | パンオプティクス | |
レンズ | ![]() 回折 |
![]() 回折+EDOF |
![]() 回折 |
|
レンズ費用・片目(税抜) | 400,000円 (税込440,000円) 乱視用440,000円 (税込484,000円) |
440,000円 (税込484,000円) |
270,000円 (税込297,000円) 乱視用315,000円 (税込346,500円) |
|
医療対象 | 完全自費 | 完全自費 | 選定療養 | |
白内障手術総額・片目 | 上記のレンズ代に含まれる | 上記のレンズ代に含まれる |
レンズ代+健康保険 一部負担金 |
|
見やすいところ | 遠 | ○ | ◎ | ○ |
中 | ◎ | ◎ | ○ | |
近 | ○ | ○ | ○ | |
乱視矯正 | ◎ | × | ○ | |
読書・スマホ | ○〜◎ | ○ | ○ | |
パソコン | ◎ | ◎ | ◎ | |
ゴルフ | ◎ | ◎ | ◎ |
名前 | インテンシティー | |
レンズ | ![]() 回折 |
|
レンズ費用・片目(税抜) | 400,000円 (税込440,000円) 乱視用440,000円 (税込484,000円) |
|
医療対象 | 完全自費 | |
見やすいところ | 遠方 | ○ |
遠中 | ○ | |
中間 | ○ | |
近中 | ○ | |
近方 | ○ | |
乱視矯正 | ◎ | |
パソコン | ◎ | |
ゴルフ | ◎ |
名前 | クラレオン ビビティ | テクニス オデッセイ | |
レンズ | ![]() 波面制御 |
![]() Freeformテクノロジー |
|
レンズ費用・片目(税抜) | 270,000円 (税込297,000円) |
270,000円 (税込297,000円) 乱視用315,000円 (税込346,500円) |
|
医療対象 | 選定療養 | 選定療養 | |
白内障手術総額・片目 |
レンズ代+健康保険 一部負担金 |
レンズ代+健康保険 一部負担金 |
|
見やすいところ | 遠 | ○ | ○ |
中 | ○ | ○ | |
近 | △~× | ○ | |
乱視矯正 | × | ○ | |
読書・スマホ | △ | ○~△ | |
パソコン | ○ | ○ | |
ゴルフ | ◎ | ○ |
白内障手術費用には、「保険診療」「選定療養」「自由診療」という3つのカテゴリーがあります。
眼内レンズの種類から見ると、次のようなカテゴリーになります。
つまり、白内障手術を受ける際、患者様がお選びになられた「眼内レンズの種類」で、「保険適用の有無」や費用が変わってくるということです。
保険適用の単焦点レンズを選ばれた場合、その月の医療費が一定額を超えると、超過した額が戻ってくる「高額療養費制度」を利用できる可能性があります。
一定額の上限については、年齢と所得に応じて異なりますので、加入されている公的医療保険にお問い合わせください。
また、白内障手術を受ける際は、事前に「限度額適用認定証」などを申請しておくと、手術日に上限までの支払いで済むので、そちらも併せてお問い合わせいただければ幸いです。
詳しくは、本ページの「白内障の手術費用について」をご覧ください。
多焦点眼内レンズを選択された場合、選定療養や自由診療の総費用は、各医療施設によって異なります。
選定療養や自由診療の総費用は、各医療施設によって異なります。
当院で取り扱っている選定療養および自由診療対象の眼内レンズ、それぞれの眼内レンズの特徴、選定療養と自由診療の違いなどについては、こちらをご覧ください。
焦点が「近方」もしくは「遠方」のどちらか一カ所にしか合わない単焦点眼内レンズと比較して、焦点が複数合う多焦点眼内レンズは、ほとんど眼鏡なしで日常生活を送ることが可能なレンズと言えますが、このレンズを入れれば絶対ということはありません。
白内障手術に用いる眼内レンズ選びは、その後のお仕事やご趣味などのライフスタイル、またお求めになる見え方の質をふまえて、眼内レンズの種類を選択することが大切です。
当院は、患者様が手術後に求められる見え方の質に、なるべく近づくことができるよう、単焦点・多焦点・乱視矯正タイプなど、現在可能な限りの眼内レンズの選択肢をご用意しています。
白内障手術に用いる眼内レンズの決定については、患者様のご意向をよくうかがいながら、検査結果や診断を通じて総合的に判断してまいります。
患者様の健やかな生活と豊かなアイライフのために、最適な白内障手術と眼内レンズの選択に最大限尽力しておりますので、わからないことがあればご相談ください。
年齢や収入、加入されている医療保険、生命保険などについては、千差万別ですので、一概にこうすれば費用が抑えられますと言うことはできません。
一つの方法として考えられるのは、両目の白内障手術が必要な場合、同じ月内に手術を行うことです。
「高額療養費制度」を利用した場合、1カ月の医療費自己負担の上限があることはご存じだと思いますが、これによって、違う月に片目ずつ白内障手術を行うよりも、同じ月に両目の白内障手術を行う方が、自己負担を抑える可能性があります。
当院は、より安心・安全な白内障手術のために、片目ずつの白内障手術を推奨しておりますが、患者様が希望される場合、両目同時手術にも対応できる手術システムを確立しておりますので、安心してご相談ください。
また、最近お問い合わせをいただくことが多いのは、多焦点眼内レンズの医療費控除についてです。
医療費控除とは、前年の1/1~12/31までの1年間に、本人や同一生計の家族が医療費を支払った場合、一定の金額を所得から差し引く制度のことです。
医療費控除の対象は、保険適応外の医療費も含まれ、多くの場合、医療費が10万円を超えると利用できます。
多焦点眼内レンズには、選定療養もしくは自由診療の2つのカテゴリーがあります。
選定療養で医療費控除の対象となるのは、「白内障手術費用の自己負担額もしくは高額療養費の自己負担額」プラス「選定療養にて多焦点眼内レンズを選択した追加代金」です。
また、自由診療で医療費控除の対象となるのは、自由診療で支払われた金額すべてです。
基本的に白内障手術費用の場合、お支払いになられた金額は、医療費控除の対象になると考えてよろしいかと思いますが、詳しくは税務署などにお問い合わせください。
当院では、白内障手術に関するさまざまな事柄について、ホームページやブログなどを通じて情報発信に努めるとともに、白内障手術無料説明会、多焦点眼内レンズ無料説明会も行っております。ぜひご活用ください。
一口に白内障といっても千差万別です。
患者様の症状の進行度や近視、遠視、乱視、老眼の程度、年齢、ご職業、コンタクト使用といった目の細かい状態により、必要となる手術法や眼内レンズ選択も違います。
患者様の「こういう風に見えたい」というご希望、職種や生活スタイルに一番適したよく見える視界は、患者様にしかわかりません。
そのため当院では、患者様との綿密なコミュニケーションを大切にしています。
正しく患者様のニーズを知り、その上で適切な白内障治療、眼内レンズをお勧めすることが白内障治療において最重要だと考えているからです。
「この眼内レンズしかない」と思われていた患者さまが、「こっちの眼内レンズにしてよかった」と手術後ご感想をいただくことも少なくありません。
目の状況にもよりますが、最適な眼内レンズをお求めになりたい方のために少しでも貢献できればと思います。
当院は2005年の開院以来、約9,000件の内眼手術と、約1,800件の多焦点眼内レンズを用いた白内障手術を行ってまいりました。
これまで培ってきた経験を活かし、最適な白内障手術法と眼内レンズのご提案に努め、患者様の望む視力、視界を取り戻すことにスタッフ一同さらに精進を積み重ねていく所存です。
お困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。
当院では、白内障手術だけでなく多焦点眼内レンズについても、無料説明会を開催しています。
眼内レンズの種類や乱視用の有無など、専門スタッフがわかりやすくご説明させていただきます。
質疑応答の時間も確保しておりますので、少しでも不安なことや疑問点がございましたら遠慮なくご相談ください。
お問い合わせ
0798-39-8883
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