眼科ブログ
当院は、主に20代前半から30代半ばの強度近視や乱視に悩まれている患者様を中心に、近視治療ICL(眼内コンタクトレンズ)の手術実績を、年々伸ばしてまいりました。
多くの方々からお喜びの声をいただき、スタッフ一同更なる研鑽に努めております。同時に、日々の診療やICL無料説明会でいただく質問も多岐にわたってきました。少しまとめておこうと思います。
ICLを検討されている方で、一番質問が多いのが適応年齢に関することです。
目の状態は人それぞれですので一概には言えませんが、当院での原則的なICLの適応年齢は「21歳から45歳まで」とし、ICLが適応可能と医師が判断した方を対象とさせていただいております。
特に40歳以上の方の場合、老眼が始まる時期でもあり、ICL治療を行ってもそのあと老眼進行のために老眼鏡が必要になることがあります。
白内障が始まる時期でもありますので、白内障の進行が今後予想される方は、少し時期を置いて希望される見え方に適した眼内レンズを用いて白内障手術を行う方が、より生活の質・視覚の質を維持できる可能性があります。
ICL治療を行うには近視の度数が重要になります。
コンタクトレンズを使用されている方の場合、箱や容器に書かれている数字が「-(マイナス)」で数字が [ 3 ] より大きければICL適応の可能性が高く、小さければICL適応外となる可能性があります。
実際には近視だけでなく乱視なども関係しますし、目の形状や前房深度の浅さなど他の理由で適応外となるケースもありますが、検討される際の目安の一つとして参考にしていただければと思います。
その他、過去1年の近視の度数が安定して変動が0.5D以内であることも、ICL手術適応に関して大切なポイントです。
ICLは角膜を削るのではなく、「レンズを足す」ことで、強度近視や乱視などの矯正を行う方法です。
そのため、角膜が薄くてレーシックを受けられない方でも手術が可能なように、矯正量の限界がほぼ無いのが特徴の一つです。
しかし、角膜と水晶体の距離(前房深度)が浅い方は、緑内障などの危険性があるのでICLには適しません。
角膜・中間透光体・網膜の異常や角膜不正乱視・強度乱視の方の場合も、安定した裸眼視力の回復が難しいため、ICL治療に適さない場合があります。
見え方に影響する目の病気を指摘されている方は、基本的にはICL治療が非適応となりますので、あらかじめご了承ください。
ICL(眼内コンタクトレンズ)は、非常に安全性の高い生体適応性の優れた有水晶体眼内レンズを使用しています。
当院では厚生労働省で承認されている「ホールICL」を、ICL手術で採用していますが、生体にとっての異物を挿入する手術であることに変わりはありません。
非常に稀なケースですが、眼圧上昇をきたしたり、水晶体混濁を起こすことがあります。
当院では複数回、念入りに目のデータをとり、より正確性の高い治療をめざしておりますが、目のデータを100%完全に矯正治癒することは困難で、近視や乱視が残る可能性があります。
ICL手術によって裸眼視力1.0付近を目指しますが、残った乱視や角膜、網膜、硝子体や年齢による老眼の状態、視機能の状態によっては、遠見の視力1.0が出ないなど視力のバランスに欠ける可能性もありますのでご理解ください。
また、ICL手術後も、強度近視に伴う網膜状態は不変のため、定期的検診は必要ですし、術後の炎症やレンズが合わない場合、網膜剥離、白内障、眼圧上昇、緑内障などの眼病出現時は当院または他院にてICLを抜去の上、眼疾患治療が必要となります。
ICLを抜去する手術は無料ですが、状態に応じた眼科の治療には費用がかかります。
手術をするのは日常生活に不自由を感じる場合が基本ですし、手術にはそれぞれ長所と短所が必ずありますので、きちんとした情報提供をすることが大切だと私たちは考えています。
当院では、ICL手術無料説明会を始め分かりやすく丁寧な説明を行っておりますので、わからないことがありましたらご相談ください。ご参考になれば幸いです。
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