眼科ブログ
最近、「ものが見づらくなった」「まぶしさを強く感じるようになった」といった自覚症状を訴えて、来院される方が増えています。
検査結果と患者様のお話を伺って、白内障と診断することが多いのですが、手術するタイミングはいつがいいのかということが、患者様にとって一番知りたいことではないでしょうか。
目の手術と聞くと慎重になるのは当然ですし、多少見えづらさはあっても差し迫って仕事や日常生活に影響が出ていないなら、他の手段はないのだろうかとお考えになるのは自然なことと思います。
白内障手術を受けるタイミング・時期について少しまとめてみました。
白内障手術を受けるタイミングとして、もっとも適切と思うのは「仕事や日常生活に不自由さを感じているなら受けた方がいいですよ」ということです。
白内障は個人差こそありますが、進行が止まることはない目の病気です。
早ければ40代から発症し、70歳を超えるとほとんど全ての方が罹患しますので、珍しい病気というわけではありません。
比較的初期段階で多い自覚症状は視力低下で、メガネやコンタクトレンズを変えてみても白内障が原因のため、視力が回復することはありません。
おかしいと思って眼科を受診して、そこで初めて自分が白内障だと知る方も多くいらっしゃいます。
見えづらさを放置していると仕事や日常生活にも影響が出ますし、最近また地震が増えていますが、災害などのとっさの時を考えても見えづらさを解消しておくことはとても大事なことではないでしょうか。
注意していただきたいのは、自覚症状が出にくい白内障もあるということです。
これまでも何度かブログで取り上げてきましたが、水晶体の中身が硬く膨らむ「核白内障」の場合、他のタイプの白内障より自覚症状が出にくい傾向があります。
そのため手術のタイミングが遅れがちになるのですが、水晶体が硬くなっていますので取り除くのに時間を要するなど、目に負担がかかってしまいます。
核白内障と診断された場合は屈折度数の変化などもありますので、現在特に不便でなくても早めに白内障手術を受けた方がいいケースもあるということを覚えておいていただければと思います。
白内障手術を受けるタイミングを考える上でよくある質問が「運転免許の更新」に関する事柄です。
免許の更新の前に白内障手術を行いたいという方、またそれが必要と思われる方もいれば、免許の更新が通りそうな場合はまずは更新試験を受けてから結果で考えるという方もいらっしゃいます。
また、70歳以上では高齢者講習もありますから、それに向けて白内障手術を検討される場合もあります。
一口に日程に余裕を持って受けてくださいといっても、それぞれのライフスタイルや生活状況、お仕事の状況なども考慮に入れなければなりません。
白内障手術自体は日帰り手術で、通常短時間で済むものですが、術前・術後を含めるとトータルの日程は結構幅があります。
お選びになった眼内レンズの種類によっては海外から取り寄せる場合もありますし、術後の見え方についても人それぞれですから、運転免許の更新で白内障手術のご相談がある場合は、スタッフ一同特に気を付けて対応するように努めています。
白内障の状態だけでなく、人によって目の状態は千差万別ですし、これが白内障手術を受ける絶対的なタイミングというものはありません。
正確な検査と的確な診断、患者様のライフスタイルなどをよくうかがって総合的に判断し、患者様のご納得のもとで治療計画を立てるのは当然のことです。
当院は患者様に健やかな生活と豊かなアイライフを送っていただけるよう、今後もさまざまな選択肢のご提案に努めていく所存です。
白内障手術説明会、多焦点眼内レンズ説明会も定期的に行っておりますので、わからないことがありましたらご相談ください。ご参考になれば幸いです。
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