眼科ブログ

気を付けたい硝子体黄斑牽引症候群の症状と治療について

増えている網膜硝子体疾患の手術

当院は毎週火曜日午後を手術日とし、状況に応じて木曜日と土曜日の午後も手術日に充てております。
白内障手術、ICLの他に網膜硝子体手術も最近増加傾向で、今週の火曜日は網膜硝子体関連の手術は9件行いました。

網膜硝子体疾患にはいろんな病名がありますが、代表的なものというと網膜剥離、糖尿病網膜症黄斑上膜黄斑円孔などがあげられます。

これらは比較的聞き覚えのある疾患名だと思いますが、硝子体黄斑牽引症候群という病気はあまり知られていないかもしれません。
しかし意外と手術件数もある病気の一つですので、ご紹介させていただきます。

硝子体黄斑牽引症候群とは

硝子体黄斑牽引症候群というのは読んで字のごとく、ものを見るために大切な部分である黄斑部が硝子体に牽引されることで、黄斑浮腫や黄斑分離が起こる病気のことです。

なぜ硝子体に牽引されるのかというと、加齢に伴い硝子体が収縮することで、硝子体が網膜から離れることがあります。
これを後部硝子体剥離と言いますが、この際に黄斑部で網膜と硝子体の癒着が強い人の場合、硝子体が黄斑部を牽引してしまうことで、硝子体黄斑牽引症候群が起こるのです。

硝子体黄斑牽引症候群の治療法

初期のうちは視力に影響しませんが、進行するにつれ、視力低下やものが歪んで見える変視症が起こります。
症状が出て自然治癒が見込めない場合に、硝子体手術を検討します。

硝子体黄斑牽引症候群は、OCT(光干渉断層計)によって容易に診断可能となった病気で、何となく見え方がおかしいと思って眼科受診した際に、見つかることもよくあります。

当院ではOCTだけでなく、必要に応じてOCTA(光干渉断層血管撮影)で黄斑部の状態を精密に確認することで、眼病を早期発見・早期治療できるシステムを整えています。

先日の手術ケースも変視症を訴えて来院され、OCTで検査をした結果、硝子体黄斑牽引症候群が認められ、黄斑浮腫も認め、牽引が強いことから黄斑円孔に進行する可能性がありましたので、硝子体手術を行いました。

日々診療をしていると、網膜硝子体関連の疾患が40代・50代の働き盛りの方に起こるケースは、年々増えているように感じられます。また、白内障との同時手術も多く手掛けるようになってきました。

いずれにしても早期発見・早期治療を行うことが、その後のQOL(生活の質)およびQOV(視覚の質)に大きく影響してきます。見え方がおかしいと思ったら早めに眼科専門医を受診するようにしてください。ご参考になれば幸いです。

網膜硝子体の治療・手術のご案内はコチラ

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