まつ毛エクステによる目のトラブル・リスクについて

先日、まつ毛育毛剤「グラッシュビスタ」メール取り置きシステム導入予定のお知らせをさせていただきました。

目元のメイクは女性の方にとっては欠かせないものです。特に最近はマスクを着用している時間が多くなっていますので、目元のメイクへのこだわりもより強くなっているようです。なかでもまつ毛エクステは人気ですが、一方でこれによるトラブルで受診される方も増えています。実のところ、こういった傾向は最近始まったものではなく、私が開業して数年経った12～13年前にはすでにありました。せっかくの目元メイクが無駄にならないよう、トラブル・リスクを正しく理解していただければと思います。

まつ毛エクステによる目のトラブルで多いのは、施術後の目の痛みやかゆみ、充血、まぶたの腫れを訴えて来院されるケースです。このうち目の痛みについてはエクステのつけ方の問題などから角膜を傷つけている場合が目立ちます。また、目のかゆみやまぶたの腫れについてはエクステを付ける際に使用している接着剤が原因でアレルギー性皮膚炎を起こしていることが多いです。

いずれも早期に治療すれば通常3～4日程度で治まりますが、痛みやかゆみを放置していると角膜びらんなどの角膜疾患、急性結膜炎という場合によっては視力障害に繋がるリスクを持った病気になる可能性があります。また、まつ毛の根元付近に起こる炎症である眼瞼縁炎、まぶたの皮膚に起こる眼瞼皮膚炎は慢性化しやすいのが特徴です。さらにまぶたの縁にあるマイボーム腺が詰まってしまうと、ドライアイなどの原因にもなります。

困ったことに、こうしたまつ毛エクステが原因のアレルギー性皮膚炎の発症に施術回数は関係ありません。つまり、これまでなってないからといって次も大丈夫とは限らないわけです。トラブルを回避するためには、体調がもう一つと感じた時は施術を行わないようにしていただき、目に痛みやかゆみなどを生じたら早期に眼科専門医を受診してください。ご参考になれば幸いです。