眼科ブログ
白内障が加齢とともに起こる目の病気であることは広く知られたところです。
しかし、割合は加齢と比較すると少ないとはいえ、白内障を発症する理由は一つだけではありません。
最近、ステロイドの副作用が原因で白内障を発症したと思われる患者様を診察する機会がありましたので、少しお話させていただきます。
炎症を強く抑えてくれるステロイドはアトピー性皮膚炎を始めとするアレルギー疾患など、治療のためには必要不可欠な薬です。
ステロイドを使用したすべての方に副作用として白内障が発症するわけではないことをまずご理解ください。
しかし、どんな薬にもリスクが全くないわけではありません。
ステロイドの副作用でなぜ白内障が起こるのか、その理由については十分に解明されているわけではありませんが、後嚢下白内障を発症する方が多いと言われています。
嚢というのは水晶体を包んでいる袋のことで、この袋の後ろ側が濁ることから後嚢下白内障といいます。
いわゆる「ステロイド白内障」と呼ばれているものがこれにあたりますが、同じような状態は加齢性白内障でも起こりますので、その鑑別は簡単ではありません。
患者様のお話をよくうかがい、ステロイドをお使いになられている場合は期間、量などを含め総合的に判断する必要があります。
ステロイド白内障の特徴として言われているのは、かなり初期から見えづらい、視力低下のスピードが早いということです。
しかしこれも、患者様にとっては初めてのケースでしょうから、スピードが早いといっても比較のしようがないと思います。
おかしいなと思ったら早めに眼科受診し、目の状態をチェックしていただくことをおすすめします。
ステロイドはアトピー性皮膚炎やぜんそくの内服薬、リウマチなどの膠原病治療など幅広い用途で使われている治療薬です。
ステロイドを使用されておられる方すべてが白内障を発症するわけではなく、その因果関係もはっきりと証明されているわけではありません。
ただ、そういう可能性があるということだけは心に留めておいていただければと思いますし、仮にステロイドの副作用によって白内障を発症したとしても、早期発見・早期治療によってクリアな視界を取り戻すことは可能です。
当院では、白内障の日帰り手術(多焦点眼内レンズ手術)をわかりやすく説明する白内障手術無料説明会を定期的に開催しています。
手術を検討されている患者さんだけでなく、ご家族やご近所の方も参加可能です。
質疑応答の時間も確保しておりますので、お気軽にご参加ください。
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