眼科ブログ
タイトルを見て「緑内障なのに白内障手術?」とお感じになられた方も多いことでしょう。
当院でも「え、そんな方法があったの?」と驚かれることもしばしばあります。
緑内障にはさまざまなタイプがありますが、その中の一つに閉塞隅角緑内障があります。
房水の出口が狭くなることで眼圧が上がってしまうタイプですが、急な頭痛や吐き気に見舞われる「急性緑内障発作」は、この閉塞隅角緑内障が急速に起きることでなってしまう病気です。
従来、急性緑内障発作の治療はレーザーを用い虹彩の端に穴を開けることで眼圧を下げるのが主流でした。しかし、最近では白内障手術を用いるケースも増えてきています。
緑内障治療に白内障手術を用いるメリットは次の通りです。
1.眼圧が下がること
2.水晶体が透明になることで緑内障検査、特に視野検査やOCTAがしやすくなり
他の眼病を早期発見・早期治療を行いやすいこと
3.患者様も見えやすくなり、目薬もしやすくなること
4.狭い隅角が改善され、緑内障発作リスクが低減されること
緑内障患者における白内障治療のメリットは大きいと思いますが、水晶体嚢性緑内障はチン小帯脆弱を伴うために、難手術となることがあります。白内障手術に熟練した眼科専門医が在籍する医院での診断と治療をおすすめします。
緑内障は徐々に視野が欠けてくる病気で、失った視野は元に戻せないことから「緑内障=失明」とお感じになられている方も多いですが、早期発見・早期治療を行えば個人差はありますが他の慢性疾患と同じように、悪化を防ぐことは可能な病気です。
ご参考になれば幸いです。
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