眼科ブログ

老眼(老視)の治療法について

9月に入り、診療の際に「近くの見え方に困っている」というお話をうかがうことが続いてありました。

老眼なのかどうか、老眼ならどんな治療法があるのかなど、診療の時だけでなくプライベートな交流の時でも聞かれる機会が多くなってきましたので、今日は老眼(老視)の治療法について、少しまとめてみようと思います。

老眼とは、加齢とともに目のピント調節機能が徐々に低下することです

人間の老化は、目と足から始まるとよく言われます。

目も同様に、個人差はありますがだいたい40代以降に目のピント調節機能が徐々に低下し、手元を見る時に不便さを感じ始めます。

これが「老視」で、昔から俗に「老眼」と呼ばれていて、加齢とともに進行していくのが特徴です。

症状の出方や進行の度合いは、生活状況やライフスタイルなどさまざまなことが関連していますので、「何歳になれば老眼になる」「何年経ったら老眼が進行する」というような画一的なものではありません。

加齢による老眼は水晶体の弾力性が弱まることで、近いところを見る際にピントが合わなくなっています。

近くが見えにくくなっていますので、無理をしていると目の疲れや頭痛、肩こりといった症状が現れます。

また、「近視の人は老眼にならない」という話がありますが、これは誤りです。

近視の方にも老眼は起きてきます。

メガネやコンタクトを外すと近くのものも見えますから、老眼とはなかなか気づきにくいのですが、外さないと近くが見えにくいというのは、やはり老眼の症状ということです。

その他、最近では20代、30代の比較的年齢が若い世代の方でも、「手元が見えにくい」など老眼のような症状、「スマホ老眼」に悩む人が増えています。

これも加齢による老眼と同じく、目のピント調節がスムーズにできないことが理由ですが、ほとんどの場合において症状は一時的なもので、加齢による老眼とは似て非なるものと言えるでしょう。

老眼は年齢や症状によって、取るべき対策が異なります

よく勘違いされがちですが、老眼は目の病気というわけではありません。

個人差はありますが、加齢に伴い誰にでも起こり得る症状です。

老眼対策は、年齢や症状によって対処法が異なってきます。

例えば、他の疾患が隠れていない単なる初期の老眼であれば、現在お使いになられているコンタクトレンズやメガネの度数を変えるのも、ひとつの方法です。

しかし、今度は遠くの方がぼんやりしてしまう場合がありますので、仕事などでご不便を感じる場合があります。

また、老眼対策として最もポピュラーなのは老眼鏡ですが、それまでメガネを使用されたことがない方や、「メガネをかけるのはどうも…」とお考えの方には不向きと言えるかもしれません。

特に仕事をバリバリされておられる方で、老眼鏡をかけるというのは抵抗感がある方もいらっしゃいます。

では、有効な老眼治療はどのようなものがあるのでしょうか。

年齢や目の状態にもよりますが、現在のところ和田眼科グループでは「多焦点眼内レンズを用いた白内障手術を、老眼治療に応用する」ことが、最も有効性が高いのではないかと考えています。

多焦点眼内レンズを用いた白内障手術は、老眼治療の一つの選択肢です

白内障手術が白く濁った水晶体を取り出し、人工の眼内レンズを入れる手術であることはすでにご存じのことかと思います。

従来、使用されてきた単焦点眼内レンズは、遠くか近くのどちらか一方にしかピントを合わせることができないため、遠方に合わせた場合は近くがぼやけて見えます。

これでは老眼の状態は改善されませんので、新聞や本を読む時、あるいはパソコンやスマートフォンを使用する時は老眼鏡が必要になります。

一方、多焦点眼内レンズを用いた白内障手術の場合、お選びになった眼内レンズにもよりますが、複数のピントを合わせることができ、スムーズな見え方によって老眼・老視を改善できるだけでなく、乱視矯正も行うことが可能な時代になっています。

これまでは老眼の症状を自覚するようになった場合、メガネやコンタクトレンズで矯正するのが一般的でした。

しかし、老眼の症状を軽減できても白内障の発症はいずれやってくるわけですし、メガネやコンタクトレンズを作り替え、または買い替え続けるコストも気になるところです。

和田眼科グループは、多焦点眼内レンズを用いた白内障手術の実績を年々伸ばしています。

この背景には、メガネやコンタクトレンズを使わずに白内障だけでなく老眼からくる見えづらさの解消、トータル的なコスト削減などをお考えの方が増えていることがあるのではと思います。

もちろん、目の状態は千差万別ですし、多焦点眼内レンズを用いた白内障手術だけが老眼治療として有効というわけではありません。

正確な検査と的確な診断、患者様のライフスタイルなどをよくうかがって総合的に判断し、患者様のご納得のもとで治療を進めていくのは当然のことです。

和田眼科グループは、これからも患者様が求めておられる見え方の質にできるだけ近づけられるよう、さまざまな選択肢のご提案に努めていく所存です。

本院・夙川院ともに、白内障手術無料説明会を定期的に行っておりますので、わからないことがありましたらご相談ください。ご参考になれば幸いです。

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