眼科ブログ
最近、目の状態を一度チェックしておきたいと、新規来院される方が増えています。
「手元が見えづらいから、ひょっとして老眼が始まっているのでは」
「近くの眼科で白内障が始まっていると言われたけど、本当だろうか」など、きっかけはさまざまです。
なかには、白内障の初期段階だけでなく、緑内障や網膜疾患など他の疾患が進行されている方も見受けられ、スタッフ一同、丁寧な検査と的確な診断で、眼病の早期発見・早期治療に努めています。
今日は、眼科診療の現場から白内障手術と老眼治療について、いくつか知っていただきたいことを取り上げてまいります。
白内障は、加齢とともにほぼすべての方が発症する目の病気です。
水晶体が濁ることによる見えづらさから解消されるには、現在のところ最終的には手術を受けることしかありません。
特に中高年の方の場合、手元が見えづらいなど老眼の症状が出てくることも多いことから、見えづらさを我慢して過ごすよりも、なるべく生活の質や見え方の質を落とすことなく仕事や日常生活を送っていただければと、日々診療に携わる立場として切に願うところです。
そうした中、問い合わせやご相談を受けることが増えているのは、多焦点眼内レンズについてです。
和田眼科グループでは、単焦点・多焦点を問わず白内障手術に使用するさまざまな眼内レンズのラインナップをご用意しておりますが、世界初の5焦点眼内レンズ「インテンシティー」や、「インテンシティー」の乱視用眼内レンズに関して、近隣だけでなく遠方からもお問い合わせいただくことが多くなりました。
どのレンズが最適かということは、精密検査など総合的に判断して決定していくことですが、白内障手術に用いる眼内レンズについてお問い合わせいただくのは、ホームページやブログを通じて情報発信してきたひとつの成果ではないかと思います。
一方、老眼治療をメインの目的として、白内障があまり進行していない(水晶体がまだそれほど白く濁っていない)のに、白内障手術を受けたいという方も増えています。
傾向としては多焦点眼内レンズを希望される方が多く、皆さんよくお調べになって予防意識や自分の体に先行投資する意識が高いなと感じています。
しかし、医療機器や技術の進化で、白内障手術が低侵襲な日帰り手術になっているとはいえ、どんな手術もリスクはゼロではありません。
目に限ったことではありませんが、人間の体は天然の状態が一番です。
言い換えれば、どんな眼内レンズも天然の水晶体には、かないません。
白内障手術のタイミングは、日常生活で不自由を感じ始めた時というのが基本で、白内障手術の機会に老眼治療も行うというのが、眼科医療本来の考え方です。
老眼治療をメインとして、まだ進行していない白内障の手術を行うというのは、本来の趣旨から外れていることではないかと思います。
「視力低下・見えづらい=手術」ではないということは、ご理解いただきたいことのひとつです。
もちろん、目の状態は千差万別ですし、見えづらさが白内障の進行によるものなのか、それとも老眼によるものか、他の眼疾患によるものかは、検査してみないと正確にはわかりません。
また、多焦点眼内レンズを用いた白内障手術だけが、老眼治療として有効というわけではありません。
一番大切なことは、患者様が見えづらさから解放され、健やかな生活を送っていただくことです。
当院では、正確な検査と的確な診断、患者様のライフスタイルなどをよくうかがって総合的に判断し、患者様のご納得のもとで治療を進めております。
白内障手術はどんな手術なのか、眼内レンズにはどういう種類があるのかなど、専門のインストラクターが丁寧に解説する白内障無料説明会も定期的に開催しています。
わからないことがありましたら、ご相談ください。ご参考になれば幸いです。
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