眼科ブログ

自律神経と目の関係について

自律神経の乱れは、体にさまざまな不調を引き起こすとよく言われますが、目についても無関係ではありません。

自律神経は視神経と密接に関連しているため、自律神経が乱れると、めまいや眼精疲労などを引き起こしやすくなります。

今日は、自律神経と目の関係について、少しまとめておこうと思います。

「見え方」と自律神経の深い関係性

普段、意識することはありませんが、私たちがものを見る時、そのメカニズムには自律神経が深く関わっています。

ピント調整はもちろん、瞳孔の閉じ開き、網膜にちゃんと血流が流れるように調整してくれるなど、その役割は多岐にわたります。

そのため、ストレスや天候の変化などによって、自律神経に乱れが生じると、さまざまな目の機能に影響を及ぼすのです。

「目の奥が痛く感じる」「ショボショボする」「かすんで見える」といった経験は、誰でも一度はあるのではないでしょうか。

単なる目の疲れならいいのですが、目に影響が出る場合、体に蓄積されていた不調や疲労の現れであるケースも珍しくありません。

また、十分な休息をとっても、目の症状が改善しない場合は、目に何らかの疾患が発生していることも考えられます。

「いつもと違う」と感じる症状が長く続くようであれば、速やかに眼科専門医を受診することをおススメします。

自律神経の乱れで引き起こされる目の病気

そもそも自律神経とは、自分の意思に関係なく外的な刺激や情報に反応し、体の機能をコントロールしている神経のことです。

主に興奮に関与する「交感神経」と、それを抑制する「副交感神経」の2つがあり、この相反する神経がバランスよく働くことで、私たちは心身の健康を維持しています。

自律神経のバランスが崩れることで、引き起こされる主な目の病気として、まず思い浮かべるのは、眼精疲労ではないかと思います。

眼精疲労と一口に言っても、その原因は複合的に重なりあって起きるとされています。

例えば、パソコンやスマートフォンの長時間使用による目の酷使、睡眠不足など生活習慣の乱れ、仕事上のストレスなどです。

その他、急激な気象の変化なども、目や体への影響は少なくありません。

眼精疲労は、慢性化すると非常にやっかいな目の病気です。

目のかすみや充血、なんとなく目が重いなど目の症状だけでなく、肩こりや頭痛といった体の症状、イライラが続く、うつ病など心の症状にも繋がりかねません。

自律神経の乱れが原因で起こる目の症状は、他にも「ドライアイ」などが考えられますが、なかには見え方の質に大きく影響してくる病気もありますので、注意が必要です。

おかしいと思ったら、早めの受診で対策を

例えば、緑内障です。

「眼圧が高い=緑内障」というイメージがあり、「健康診断で眼圧は大丈夫だったから安心」と思いがちですが、日本人の場合、眼圧は正常である「正常眼圧緑内障」が多いのです。

ストレスなどによる自律神経の乱れは、視神経への影響も大きいので、血液の循環悪化による視神経への慢性的虚血が起こり、眼圧が正常でも視神経に細胞障害が起こることで、視野が徐々に欠損してしまうと考えられています。

したがって、40代以降になれば、定期的に眼科専門医を受診し、眼底写真で視神経の状態をチェックしておくことをおススメします。

なお、眼圧が高いタイプの緑内障の方でも、自律神経は関係していますので、ご注意ください。

また、網膜静脈閉塞症など、網膜に関連する病気も、自律神経のバランスが崩れることで血管が収縮し、血栓などができて詰まってしまい、発症する可能性があります。

 

このように、自律神経と目の関係は深く、それだけに自律神経のバランスを崩してしまうと、発症する可能性が高まる目の病気も多くなります。

生活習慣の改善といっても、一朝一夕にいくものではありません。

日々の積み重ねはもちろん、まず現在の目の状況を確認しておくことも大切です。

目の調子がおかしいと思ったら、できるだけ早く眼科専門医を受診するようにしてください。ご参考になれば幸いです。

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