老眼と紫外線の関係について

強力な台風で、ものすごい雨と風でしたが、お変わりないでしょうか。

盆休みも終了し、当院は本日から診療を開始しております。

猛暑が続く中、目の紫外線対策についてご質問をいただく機会が増えていることもあり、「老眼と紫外線の関係」について、少しまとめておこうと思います。

老眼と紫外線には密接なかかわりがあります

老眼とは、加齢に伴って目のピント機能が低下し、手元を見る時などに不便さを感じる症状のことです。

症状の出方や進行の度合いは、生活状況やライフスタイルなどさまざまなことが関連していますので、「何歳になれば老眼になる」「何年経ったら老眼が進行する」というような画一的なものではありません。

老眼の進行を防ぐために、まず気を付けたいのが、紫外線対策です。

暑い季節は肌だけでなく、目への負担も大きい季節と言えます。

肌が日焼けするように、目も紫外線の強い刺激を浴び続けていると、体内の活性酸素が増えてしまい、過剰な活性酸素が角膜や水晶体にダメージを与えることにより、老眼や白内障など、さまざまな症状を引き起こすと考えられています。

白内障と紫外線の関係については、下記のブログをご参照ください。

白内障と紫外線の関係、サングラスなどの紫外線対策について

紫外線から目を守るためのポイント

目を守るための紫外線対策で有効なのは、サングラスや帽子、日傘などを組み合わせて使うことです。

サングラスは正面からの紫外線には有効ですが、側面からの紫外線は防ぎきれません。

特に通勤時間帯である朝と夕方は、紫外線を含む太陽の光が、斜めから降り注いでいる時間帯です。

その際はサングラスだけでなく、つばの幅が広い帽子を被るなどして、できるだけ紫外線を防ぐことを心掛けてください。

また、サングラスを選ぶ時は、次の2つに注意してみてください。

1．UV加工がきちんとされているサングラスを選ぶ

参考となるのは、「紫外線透過率（紫外線カット率）」です。

紫外線をカットする割合を示すもので、例えば「紫外線透過率１％」と書かれているサングラスなら、紫外線を99％カットできるサングラスということになります。

2．なるべく薄い色のサングラスを選ぶ

色が濃いサングラスの方が、紫外線がカットされるのではと思われがちですが、実は違います。

人間の瞳は、色の濃さに比例して瞳孔が開く仕組みになっていますので、色の濃いサングラスをかけると、かえってより多くの紫外線を浴びることに繋がってしまうのです。

レンズの色の濃さと、紫外線カット率は関係ありませんので、なるべく薄い色のサングラスを選ぶようにしてください。

紫外線から目を守ることは、さまざまな眼病予防に繋がります

紫外線対策は毎日の積み重ねですので、できることから始めるのが大切です。

どんなに紫外線を防いでも、加齢とともにほとんどの人に症状が出る老眼や白内障を完全に防ぐことはできませんが、紫外線を防ぐことはこれらの進行を遅らせるだけでなく、他の眼病を予防することにも繋がります。

肌だけでなく目への紫外線対策を心がけ、さまざまな目の病気を予防していただければと思います。

また、老眼と白内障は、見えづらくなってくるということについては共通しています。

しかし、それが老眼によるものなのか、白内障によるものなのかは自分で判断するのは難しく、検査を受けてみないとわからないことです。

特に白内障の場合は、進行の度合いと自覚症状が必ずしも一致するわけではありませんので、なおさらだと言えます。

当院では、手術を受ける予定の方だけでなく、どんな治療法なのか知りたいなど検討中の方も無料で参加できる白内障手術説明会、眼内レンズ説明会を定期的に行っております。

わからないことがありましたら、ご相談ください。ご参考になれば幸いです。

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