眼科ブログ
4月も下旬になり、ずいぶん暖かくなってきました。
日傘や日焼け止めクリームなど肌への紫外線対策が欠かせなくなるのも近いですが、目への紫外線対策も大切です。
なぜなら、肌と同じように目も紫外線が入ると、ダメージを受けているからです。
ダメージが蓄積されるとさまざまな眼病のもととなることもあるので、少しまとめてみようと思います。
白内障は水晶体が濁ってきて、進行するにつれ見えにくくなる病気であることは、すでにご存じのことと思います。
水晶体が濁ってくる原因については、加齢を始めさまざまですが、紫外線もその一つです。
水晶体は紫外線を受けると、活性酸素が発生します。
これによって、水晶体の細胞内に含まれているタンパク質が酸化することで、白内障を引き起こします。
特に、長時間強い紫外線を浴び続けていると、白内障の進行を早めてしまうため、注意が必要です。
目を守るための紫外線対策で有効なのは、サングラスや帽子、日傘などを組み合わせて使うことです。
サングラスは正面からの紫外線には有効ですが、側面からの紫外線は防ぎきれません。その際はサングラスだけでなく、つばの幅が広い帽子を被ることで、できるだけ紫外線を防ぎましょう。
日焼け対策にもなりますし、組み合わせでおしゃれを楽しむこともできます。
また、サングラスを選ぶ時はUVカットであることはもちろん、もう一つ気を付けていただきたいポイントがあります。
人間の瞳は色の濃さに比例して瞳孔が開く仕組みになっていますので、色の濃いサングラスをかけると、かえってより多くの紫外線を浴びることに繋がってしまいます。
したがって、サングラスの色はなるべく薄いものを選ぶようにしてください。
また、翼状片も紫外線と関連性の高い目の病気の一つです。
翼状片とは、白目の表面を覆う結膜が角膜(黒目の部分)に向かって翼のように広がって伸びてくる病気です。
多くは30歳以降に発症し、日中屋外での仕事や生活が長い方によく見られることから、紫外線の影響が大きいと考えられています。
初期のうちは問題ありませんが、進行すると角膜に歪みを起こし乱視に繋がります。
さらに進行し、翼状片が角膜の中心である瞳孔にまで伸びてしまうと、視力障害を起こす可能性があるので早期発見・早期治療が大切です。
進行が比較的遅い翼状片の治療は、見え方に影響を及ぼしてくると手術が必要になります。
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当院でもよく見受けられることですが、白内障手術を希望して来院された患者様が翼状片も合併しているケースがあります。
こうした場合、同時手術ではなく先に翼状片を手術する方が、結果的に良好な視力を得る可能性が高まると思います。
というのは、白内障手術の眼内レンズ度数を決めていく際に、角膜屈折力もレンズ決定の指数になるのですが、翼状片を残した目で計算すると、正確な度数のレンズを選べない可能性があります。
先に翼状片を手術し、眼球の歪みを回復させてから白内障手術を行うことで、より生活の質や視界の質を守ることに繋がります。
一年中私たちの身体に紫外線は降り注いでいますが、特にこの時期から増えてきます。
紫外線対策は毎日の積み重ねですので、普段の過ごし方がとても大切です。
また、紫外線は空からだけではなく、地面からの照り返しにも注意する必要があります。
どんなに紫外線を防いでも白内障を完全に防ぐことはできませんが、紫外線を防ぐことは白内障の進行を遅らせるだけでなく、他の眼病を予防することにも繋がります。
肌だけでなく目へのUV対策を心がけ、さまざまな目の病気を予防していただければと思います。
当院では、無料で参加できる白内障手術説明会、眼内レンズ説明会を定期的に行っております。
わからないことがありましたら、ご相談ください。ご参考になれば幸いです。
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