眼科ブログ
白内障手術に用いる眼内レンズを決定していく際、眼軸長や角膜の正確なデータが欠かせません。
正確なデータを取得し、患者様が手術後に求めている見え方にできるだけ近づくために、日頃コンタクトレンズを使用している患者様の場合、術前検査前に装用を中止していただく期間が生じます。
季節によって若干異なりますが、ソフトレンズは「数日間」、ハードコンタクトレンズは「数週間程度」装用を中止した状態で、白内障の術前検査を受けるのが通常です。
特に、ハードコンタクトレンズは角膜の表面の形状を変化させますので、ソフトレンズよりも装用中止する期間が長くなりますので、ご注意ください。
白内障手術当日までの期間に、無理なコンタクトレンズ装用を行うのは厳禁であることは、言うまでもありません。
白内障手術で見え方をよくするためには、術前検査・手術前、手術当日、手術後の過ごし方を含めたトータルで考える必要があります。
仕事や日常生活の関係で、術前検査・手術前にコンタクトレンズ装用を中止することに不便を感じる方もおられると思いますが、ご理解の程よろしくお願いいたします。
白内障の手術前検査は、視力や眼圧の測定だけでなく眼底検査などを行い、目のかすみや視力低下など症状が出ている原因が、白内障だけなのかどうかを詳しく調べます。
この中には、角膜の透明性を維持する大切な働きをしている細胞である「角膜内皮細胞」の数が、保たれているかどうかも含まれます。
精密な手術前検査によって、患者様の目の状態を正確に把握し適切な診断を行うことが、より安全で安心かつ最適な白内障手術に欠かせませんので、当院では術前検査にこだわりを持って行っています。
検査の結果、白内障以外に問題がない場合、眼球の長さや角膜のカーブの形状を測定して、水晶体の代わりとなる人工の眼内レンズの度数を決めていきます。
当院では、眼内レンズ度数計算に必要な測定が正確にできる医療機器、ドイツCarl Zeiss(カールツァイス)社製「IOLマスター700」を導入しています。
この機器の特徴は、測定時の眼球の断層画像はもちろん、中心窩のスキャン画像も表示することができるため、測定状態の把握が簡単に行えるだけでなく、黄斑疾患などもスクリーニングすることができます。
そのため、黄斑疾患が疑われた場合、網膜の状態を調べるOCTもしくはOCTAで精査すれば、患者様に余分な検査を行う必要がなく、負担の軽減に繋がります。
IOLマスター700の詳しい説明はコチラ
白内障手術が、目の中にある濁った水晶体を取り除き、その代わりに人工の眼内レンズを挿入する手術であることは、すでにご存じのことと思います。
白内障手術は短時間で行える日帰り手術だからこそ、医師の技術や経験がダイレクトに反映されます。
当院の昨年の白内障手術は541件で、過去最高を更新いたしました。
なかでも、多焦点眼内レンズを用いた白内障手術が326件と、大きく伸びて白内障手術全体の60%を占めたことは、患者様が手術後に望む最適な見え方を実現するために、スタッフ一同努めてきたことの成果だと考えています。
当院では白内障および多焦点眼内レンズの無料説明会を定期的に開催しています。
わからないことがありましたら、ご相談ください。ご参考になれば幸いです。
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