眼科ブログ
今年も残り2カ月と少しになり、年末の忙しくならないうちに、目の状態を一度調べておこうと来院される方が増えています。
健康診断や人間ドックで眼底検査を受けられ、その結果を受けて来院される方も珍しくありません。
そもそも眼底は、視神経や網膜、網膜を養う動脈や静脈などから構成されています。
眼底検査とは、眼底カメラなどの医療機器を用いて、瞳孔の奥にある眼底の血管、視神経、網膜などに異常がないかどうかを調べる検査で、基本的な眼科検査の一つです。
検査する前に特殊な目薬で瞳孔を開くので(散瞳と言います)、個人差はありますが、瞳孔が元の状態に戻るまで数時間かかります。光がまぶしく感じたり、ピントが合わなくなったりしますので、車や自転車での来院は避けていただくようお願いしております。
眼底検査を行う目的は、さまざまな眼病を早期発見・早期治療に繋げることで、見つかる眼病として、主に次のものがあげられます。
・緑内障
・黄斑変性
・黄斑上膜
・網膜剥離
いずれも放置していると、場合によっては大きな視力低下に繋がってしまう可能性のある病気であり、糖尿病網膜症のように全身疾患との関りが深いものも少なくありません。
いま特に問題はない、自分は健康だと思っていても、40歳を過ぎれば定期的に眼底検査を受け、目の状態を確認するようにしてください。
また、眼底検査を受けて、眼底出血を指摘されることがあるかと思います。
眼底出血とは、網膜から硝子体周辺で起きる出血の総称のことで、眼底出血を引き起こす病気は糖尿病網膜症、加齢黄斑変性症、網膜裂孔、ぶどう炎などがあげられます。
眼底出血を引き起こす病気が、思っているよりも結構たくさんあると、診療時に驚かれることもあります。
出血の原因も程度もさまざまなので、状態に応じた眼科診療や治療が必要です。
当院では通常の視力検査や歪みの検査、眼底検査だけでなく、網膜の断面を撮影し黄斑病変をしっかり鑑別できるOCT(光干渉断層計)という網膜三次元画像解析装置を用いて、より精密な検査に努めています。
また、必要に応じてOCTA(光干渉断層血管撮影)で黄斑部の状態を確認することで、その他の眼病を早期発見・早期治療できるシステムを整えています。
目の状態は、日々変化します。朝夕が涼しくなり、乾燥にも注意を払わないといけない季節になってきました。
見えづらさを解消することは、その後の仕事や日常生活の過ごしやすさに大きく影響してきますので、おかしいなと思ったら早めに眼科専門医を受診するようにしてください。ご参考になれば幸いです。
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