眼科ブログ

白内障のよくある質問「白内障と老眼の違い、その特徴」について

9月も中旬なのに、蒸し暑い日が続きますね。最近、中高年の患者様の来院が増えていて、目の状態を一度調べておきたいという方が多いのですが、「白内障と老眼の違い」についてご質問を受けることがあります。

白内障と老眼は、見えづらくなってくるということについては共通しています。しかし、それが白内障によるものなのか、老眼によるものなのかは自分で判断するのは難しく、検査を受けてみないとわからないことです。特に白内障の場合は、進行の度合いと自覚症状が必ずしも一致するわけではありませんので、なおさらだと言えます。

白内障は加齢などに伴い、水晶体が白く濁ってくることで、目がかすむなど見えづらさを感じる病気です。

一方、老眼は、加齢とともに水晶体が硬くなるなど、目のピントを合わせる機能が低下することで、見えづらさを感じる症状のことです。

同じ加齢や水晶体が関連する病気でも、似て非なるものであることがお分かりいただけるでしょうか。

治療に関してですが、日常生活に不便を感じるようになれば、白内障は手術で治すしか方法はありません。白内障手術は白く濁った水晶体を取り出し、人口の眼内レンズを入れる手術です。従来、使用されてきた単焦点眼内レンズは、遠くか近くのどちらか一方にしかピントを合わせることができないため、遠方に合わせた場合は、近くがぼやけて見えます。これでは老眼の状態は改善されませんので、新聞や本を読む時、あるいはパソコンやスマートフォンを使用する時は、老眼鏡が必要になります。

こうした問題点を解決するために開発されたのが、多焦点眼内レンズです。2焦点・3焦点・5焦点と進化し続けており、個人差はありますが、術後の生活において眼鏡の必要頻度を大幅に減らし、白内障と同時に老眼を軽減できる可能性が高くなっています。当院は、多焦点眼内レンズを用いた白内障手術に力を入れており、白内障手術無料説明会、多焦点眼内レンズ無料説明会を定期的に開催していますので、わからないことがありましたらご相談ください。

また、目のかすみなどを単なる眼精疲労と思って、放置するのは危険です。

一晩寝て改善されるようであれば、単なる疲れ目の可能性が高いですが、十分睡眠をとっても、目のかすみや痛み、充血などが取れないようであれば眼精疲労、もしくはその他の病気の可能性があります。

目を酷使する時代だからこそ、自分のライフスタイルに合った視力矯正を行うことが、ますます大切になっています。定期的なメンテナンスを行うことで、その効果が高まるだけではなく、他の病気の予防にも繋がります。おかしいなと感じたら、早めに眼科専門医を受診されることをお勧めいたします。ご参考になれば幸いです。

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