眼科ブログ
近視矯正というとメガネやコンタクトレンズというイメージが強いと思いますが、それだけではなくいくつかの方法があります。
例えば、和田眼科夙川院で重点的に取り組んでいるICL手術も近視矯正治療の方法のひとつです。
最近では「オルソケラトロジー」という手術を行わない近視矯正治療が注目されていて、こちらも夙川院では力を入れています。
今日は、「オルソケラトロジー」の特徴について少しまとめていきます。
「オルソケラトロジー」の治療を簡単に言うと、1~2カ月程度の間、夜寝る際に特殊な形をしたコンタクトレンズを装用して、寝ている間に角膜の形状を平坦化させることで一時的に近視矯正を行い、視力を回復させる方法になります。
通常、コンタクトレンズは寝る前に外すものですが、オルソケラトロジーは寝る時にコンタクトレンズを付けるという逆転の発想です。
オルソケラトロジーによって近視の改善が期待できる理由は、例えば私たちが服やズボン、靴など着る物やはき物を身に付けていると、そのうち自分の体に合わせて「くせ」が自然についてきます。
それと同じように、角膜も長い時間コンタクトレンズを装用していると、「くせ」が付きます。
オルソケラトロジーはこの「くせ」を利用した近視治療で、特殊なコンタクトレンズを装着して寝ている間、角膜の形を変えることで網膜にきちんとピントが合うようにし、日中の裸眼視力向上に繋げています。
一定の形になると、それをしばらく保つという角膜の性質をうまく利用した近視治療が、オルソケラトロジーということです。
「手術が苦手」「裸眼で過ごしたい」「スポーツや仕事でメガネに不便さを感じている」といった方は、一度ご検討いただきたい治療法と言えます。
オルソケラトロジーの主なメリット・デメリットは次の通りです。
<メリット>
・手術が必要ないということ
・日中はメガネやコンタクトレンズが必要なく裸眼で生活できること
・スポーツを楽しみたい方、メガネやコンタクトレンズが煩わしい仕事の方でも安全に治療を行うことができること
<デメリット>
・効果が半永久的に続くわけではないこと
・強度近視、強度乱視の方は矯正できないケースがあること
・通常のコンタクトレンズと同じくらい感染症などのリスクがあること
個人差はありますが、装着している期間が長くなれば、それに伴って裸眼で生活できる持続時間も長くなります。
一人ひとりの角膜の形状に合った専用コンタクトレンズを装着する治療ですから、夙川院では精密に患者様の角膜の状態や形状を検査しています。
また、当院がオルソケラトロジー療法で採用している特殊コンタクトレンズは、米国FDA・ヨーロッパCEマーク認可の長年世界各国で使用実績があり、日本の厚生労働省に効果と安全性が認可されている「マイエメラルド」というレンズです。
日本国内でも取扱い実績No.1のレンズで、角膜にやさしいレンズ素材であるボシュロム社のBostonシリーズが採用されています。
レンズの取り扱い方法は一般のハードコンタクトレンズと同様で、夜間に装用するレンズですから、ホコリやゴミなどが入る心配はありません。
医学の発展で、近視治療の選択肢も以前に比べ広がっています。
若年層で近視にお悩みの方の場合、ICLなど手術による近視治療は適応外ですし、手術に抵抗がある方もおられると思います。
オルソケラトロジーは手術をしない近視治療ですので、適応であれば誰でも比較的取り組みやすい治療法です。
特に仮性近視の方や角膜が柔らかい若年層の方にとっては、一つの方法として視野に入れていただければと思います。
夙川院では初診の方を対象に、オルソケラトロジー治療の事前受付も行っています。
オルソケラトロジーは自費診療ですので、初回適応検査は6,000円(税込6,600円)です。詳しくはお電話かHPを通じてお問い合わせください。ご参考になれば幸いです。
お問い合わせ
0798-39-8883
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